双極性障害の私は、とにかくたくさんの服を持っていました。
躁状態の時は買い物をしまくり、うつ状態の時は服を捨てる気力がない。
クローゼットはいつも満杯で、買ったまま開封していない紙袋たちが部屋の床においてありました。その様子が目に入るたびに自己嫌悪になり、気分が余計に落ち込みます。
ところがある日私は、「混合状態」に入ったことを自覚しました。それは鬱から躁状態にうつりかわるインターバルのような期間です。ちょっと元気で集中力がある日が少しずつ出てきました。放っておくと躁状態に突入してしまうので、この期間を逃してはならない!と思い立ち、私は服の整理に着手したのでした。
最初は少ない服で着まわすコーディネートを研究していたのですが、着まわしのための「使い勝手のいい、シンプルな服」を新たに買い足してしまい、本末転倒に。どうにかこの事態をおさめなくては、何か方法はないか。とネットを検索してみたところ、ミニマリストとしてワンピースだけで生活している人がいる、ということを知りました。
さっそく試してみた結果、ワンピースのみの暮らしは双極性障害の女にとってかなり快適で便利だったので、今回シェアしたいと思います。
双極性障害がワンピースを着るメリット
うつ状態での決断力のなさを補える
ひとたびうつ状態になると、とにかく決断力が落ちます。
食べるものを買いに行こうとスーパーやコンビニに行っても、全然何を買うか決められません。
その状態で毎日のコーディネートを考えるのは本当に苦痛で、時間の無駄でした。朝は可能な限り寝ていたいですしね。
ワンピース生活なら、朝になって「何を着ようか」と考える必要ナシです。
- ワンピース
- 羽織るアウター
- ワンピースの下に着るインナー
- 下に履くタイツやレギンス
が気候によって機械的に決まっていくので、悩むヒマもありません。
だらしなく見えない
うつ状態だと、身なりに無頓着になってどんどん見た目が汚い感じになっていきます。ネガティブで投げやりなので「私のことなんか、どうせ誰もみてないだろ」…と思い、ぼろぼろのジーンズを平気ではいたり、ワンパターンな全身黒のコーディネートになったりもします。
ワンピースはその点、何も考えず着るだけで「女を捨ててない」「きちんとしてる」雰囲気になってくれるのが、私にはとてもありがたいです。
うつ状態を理由におしゃれをあきらめるのは、もったいないですからね。
躁状態での散財を防止する
「ワンピースか、それに合う服」だけしか買うことができないという「縛り」があるので、躁状態による「衝動買い」がだいぶ抑えられます。躁の時のおそろしい買い物金額は、あとでうつ状態になったときに、心に大ダメージを与えるんですよね〜。
うつ状態のときはおしゃれする気力がありませんし、躁状態の時は服を買いすぎます。そして、うつ状態では躁状態での買いすぎを反省して…というループにはまってしまいます。どこかでブレーキをかけておかないと、感情の波は大きくなるばかりです。
便利なのはシワにならないワンピース
さて、ワンピースにも色々な種類がありまして。素材、丈、形で雰囲気や使い勝手がだいぶ違います。
私がおすすめしたいワンピースは、「シワにならない素材」。これにつきます。レーヨンやポリエステルなどのシワにならない素材のワンピースは、なんのメンテナンスもいらないので超ラクです。仕事から帰ってヨレヨレになってても、すごい鬱でも、脱いだワンピースをネットに入れて洗濯機まわして干すだけ!なのでめちゃくちゃ簡単です。
シワにならない素材は、ほぼオールシーズン使えるのも便利。
春は下に長袖Tシャツ。夏は下に半袖Tシャツ。
秋冬はヒートテックとカーディガンを着て対応します。
さらに私が工夫したこと
私は20着ほどのワンピースを年間を通して着ています。もっと少ないワンピースで運用している方もいると思うのですが、重ね着でバリエーションを増やすセンスと気力がないので私はこのくらいじゃないとダメです。
しかしこれだけ持っていても、同じ人と会う時に同じ服になってしまう事態はけっこうあります。
そのため、私はワンピースに名前をつけて、その日着ていたものをiPhoneのカレンダーアプリに記録しています。
そうすれば、「いつも一花さん同じ服だ…」みたいはことにはなりません。ひどく躁状態かうつ状態の時はその記録もおろそかになるので、できる範囲で…ではありますけど。
さいごに
服を考える時間とメンテナンスの手間がいらず、買いすぎを最小限に抑えるワンピース生活はとても便利です。私は実践し始めてから2年ほど経ちますが、もう元のトップス+ボトムスの組み合わせには戻れないな…と感じます。
お読みいただきありがとうございました!